本サイトを快適にご覧いただくためには、「文字サイズ 小」 にてご覧いただくことをご推奨いたします




「フード・エンポリアム

(ブリッジ・マーケット)と買物の利便」



 

スーパーマーケットチェーンのA&Pがニューヨーク周辺で展開する「フード・エンポリアム」のブリッジ・マーケット店が、ビジュアルMDingで注目を集めています。フード・エンポリアムのブリッジ・マーケット店は2006年11月にリニューアルを行い、レイアウトやデザインのグレードアップと同時に、ファイン・フーズ・コンセプトの1号店として新たなスタートを切っています。
 
 ビジュアルMDingは、視覚的な表現を客に示すことにより、客に「情報」と「好イメージ」と「感動」を与える売場づくりの手法です。スーパーマーケット(SM)のビジュアルMDingは、大きく2つのタイプに分けられます(六車流:流通理論)。

@第1のタイプ(ウェグマンズタイプ)

 売場に賑わい演出の臨場感のある、時間消費型のスーパーマーケットです。ウェグマンズやイーチーズ、ホールフーズ、スチュー・レオナルズのような食品業態がその例です。

A第2のタイプ(フード・エンポリアムのブリッジ・マーケット店タイプ)

 すっきりした売場で非常に選びやすい、時間節約型のスーパーマーケットです。売場には賑わい演出の臨場感はなく、むしろ粛々と販売するタイプです。今回紹介するフード・エンポリアムのブリッジ・マーケット店がその例です。

 このように、フード・エンポリアムのブリッジ・マーケット店とウェグマンズは、ビジュアルMDingの観点から見ると対極の位置づけにあります。

 フード・エンポリアムのブリッジ・マーケット店の概要と特性は、次の通りです。

@天井が高くムード型イメージの店づくり

 クイーンズ・ボーロー橋の橋桁利用のSMであるため天井が高く、天井のデザイン演出も素晴らしく、多くのSMが明るさ中心の照明であるのに対して、スポット照明を多用し、専門店のようなムード型のイメージを演出しています(建物は歴史的建造物)。

A什器は高く整然とした簡潔明瞭型の陳列
 
 店舗規模がコンパクト(推定3,255u)であるため立体的売場方式をとっており、手の届く範囲内の背の高い什器を用い、各棚は6〜8段の見やすく商品を選びやすい図書館型の陳列をしています。

B対面とセルフの混合型販売方法

 生鮮5品(肉類、魚類、惣菜類、ベーカリー類、野菜・青果類)のうち野菜・青果類を除く4品は対面販売方式をとっています。また、コーヒー豆、ジュース&サンドウィッチバー、チョコレート売場も対面です。野菜・青果や酒・ワイン及び菓子やチーズ等の加工食品は、立体的陳列でセルフ販売をしています。

C非常に選びやすい時間節約型のSM

 店の規模はコンパクトであり、レイアウトも単純明快、客が自分の目指す売場へ行くには非常に便利で、商品を選びやすい時間節約型の売場づくりを行っています。最近の食品業態の傾向は、ウェグマンズやホールフーズのように、ホーム・ミール・リプレイスメント志向の店内製造型SMが多く、SMの中に臨場感やエンターテインメント性を持ち込み、思わず滞留時間が長くなる時間消費型が多くなっています。しかし、フード・エンポリアムのブリッジ・マーケット店はその逆であり、時間節約者にとって「とにかく、買いやすい店」です。

DグルメSMではないが、"日常の中の新"のSM

 フード・エンポリアムのブリッジ・マーケット店は、高級SMやグルメSMではなくコンベンショナルSMとグルメSMの中間のポジショニングであり、立体的陳列手法と対面売場の積極的導入により、アイテム数の豊富さ(選択肢が多い)とこだわり商品を付加し、日常生活の中での新しさを追求したSMです。店の中央部分はセンターコート風に造られ、ヨーロッパ、アジア、南米などのエスニック・アイテムが品揃えされています。

E単身者、働く女性、シニアのご用達のSM

 単純明快な売場、ダイレクトアプローチ売場、見やすくて選びやすい売場、かつ、豊富な品揃えとこだわり商品のある売場を形成しており、時間的余裕のない客や面倒くさがりの客、目的買いの客にとって、自分で判断しやすく、かつ、買いやすい時間節約型のSMです。 以上のように、SMのビジュアルMDingにおいて、ウェグマンズのような賑わい演出の「にぎやか美人のSM」ではなく、フード・エンポリアムのブリッジ・マーケット店は買いやすさに徹した「すっきり美人のSM」と位置づけることができます。


 
Copyright (C)2007 Dynamic Marketing Co.,Ltd. All rights reserved.