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「ホールセールクラブとBJ's」


 

 

 ホールセールクラブは会員制の会費を徴収し、人気のある商品に品揃えを限定し、まとめ販売(ロット販売)、サービスや陳列の簡素化、建物のウエアハウス化により徹底的に安売りをする業態です。客は一般消費者だけでなく小規模企業への卸売りも行っています。すなわち「卸売り価格で買える総合店」という位置づけの業態です。

 アメリカの会員制ホールセールクラブ(会員制大型ディスカウントストア)の企業の実態は次の通りです。

 1つの業界では2つの正規型企業(2.0体制)と複数ではあるがゲリラ型企業(0.5体制)の2.5体制が売り手と買い手の両方からみた適正なる体制です。

 アメリカでは3社(コストコ、サムズ、BJ's)でほぼホールセールクラブ業界を独占しており、コストコとサムズの2.0体制にBJ'sの0.5体制の2.5体制ができあがっています。

 BJ'sは、一時はコストコとサムズクラブに挟まれて苦境に陥りましたが、今は「弱者の0.5企業」から「強者の0.5企業」へと脱皮しています。BJ'sはコストコやサムズと比較して企業規模において大きく差をつけられています。そこで、BJ'sは生き残るための異質化戦略を次の通り実施し成功しています。〔以下のBJ'sの異質化戦略は「脱・コモディティ化の競争戦略」(リチャード・A・ダベニー著・中央経済出版社)を参考にさせていただきました。〕

@BJ'sは経営資源をアメリカの東海岸に集中させ、地域限定のドミナント戦略を取りました。

ABJ'sはコストコの小規模企業を対象とするのに対して一般の消費者、特に女性を主力ターゲットとしました。

BBJ'sはサムズの低所得者(平均3.5万ドルの1円でも安い価格を求める人達)を対象とするのではなく、上流の世帯(平均8万ドル以上)をターゲットとしました。

CBJ'sは生鮮食品を拡充し、スーパーマーケットと争える商品を品揃えしました。

DBJ'sはガソリンスタンドや薬局を設置し、かつ子供の遊び場や託児サービスも導入しました。

EBJ'sは競争相手との差別化のため生鮮食品のみならずロブスターの入った水槽や幅広い品揃え、上質なブランド、高級感のあるプライベートブランドを提供しました。

FBJ'sは販売単価を小さくしたり、支払い方法を多様化したりして買物の買いやすさを提供しました。 ★GBJ'sは競争相手を熟慮して選び、特に価格が高く非効率的な食品スーパーを狙い打ちしました。

HBJ'sは物流コストと人件費…等の運営コストをホールセールクラブの中で最低とし、スーパーセンターより15%販売価格を安くしました。

 以上の結果、同業のホールセールクラブのみならず、スーパーセンターやスーパーマーケットとの差異化が可能となり、業界の中では「0.5企業」ではあるが、ホールセールクラブという固有の業態特性を基軸としつつ、ホールセールクラブらしからぬ戦略を付加して、勝ちパターンの0.5の企業を築いています。

 
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